獣医師・ハチワレのつぶやき

ワンちゃんネコちゃんとの暮らしをより良くしたい!獣医師のつぶやきです。

肛門腺の手入れ

こんにちは、獣医師のハチワレです。

今回は肛門腺の手入れについてです。

 

一定数のワンちゃんは定期的に肛門腺を絞る手入れが必要です。ネコちゃんにも絞る必要のある子もいますが、ワンちゃんほど多くはありません。

 

必要なもの

 ・汚れても良い服と場所

 ・ティッシュ

 ・消臭スプレー(ペットの身体用のもの)

    ・シャンプー&シャワー:必要に応じて

 ・使い捨て手袋:必要に応じて

 

犬、猫には肛門腺という分泌腺があり、溜まってしまう子は定期的に絞ってあげる必要があります。通常は便をする時に一緒に出ますが、肛門の筋肉の衰え、分泌物の粘り気が上がるなど様々な原因で分泌液が溜まっていきます。

 

分泌液が溜まりに溜まると…

なんと、破裂します!!!

 

とっても痛がります。

 

肛門腺が溜まってくるとおしりを気にしたり、床にお尻を付けてズリズリ引きずってお尻歩き(かわいいな~って思っている場合ではありません!笑)をしますので、そのような行動が見られたら肛門腺が溜まっている可能性大です。

 

犬の方がこのような行動を取ることが多く、肛門腺が溜まっていることが分かりやすいと思います。猫は破裂してから来院することが多いように感じます。

 

肛門腺は自宅でも絞ることができますが、ものすごく臭く、飛び散ることがあります。

飛び散って顔にかかった日には…泣

必ず汚れても良い服、汚れても良い場所(風呂場など)でやりましょう。

 

では、いざ肛門腺絞り!

肛門腺の場所は外から見ることはできませんが、肛門からすぐ内側の両脇(時計の針でいうと4時と8時の方向)にあります。

最後にお尻を洗ってあげられるなら、最初は素手でやった方が分かりやすいですが…臭くなるので気になる方はティッシュをあてるか使い捨て手袋をしましょう。

肛門腺はただその場所を押すだけでは絞れません。押しながら肛門の外へ絞り出すようにしましょう。押す力も弱いと出ません。つねるくらいの強さ、歯磨き粉の残りを絞って出すときの強さで押し絞りましょう。絞る際は、狙いを定めたあとはあまり覗き込まない方がいいです。肛門腺が飛び散って顔にかかる可能性が高まります。

 

絞った後は犬猫用の皮膚に使用できる消臭スプレーをして拭き取るか、犬猫用のシャンプーで洗いましょう。

 

また、肛門腺の粘りが強く肛門の中に指を入れないと絞れない子もいます。自宅で絞ってもあまり肛門腺が出ない場合やお尻を気にし続けている場合は動物病院にお願いしましょう。